のぼってゆく坂の上の青い天にもし一朶の白い雲が輝いているとすれば、それのみをみつめて坂をのぼってゆくであろう。
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ベルリンの交通はよく整備されていて外国人でも利用しやすい。バス停は標識がよく目立つのですぐに場所が分かるし、地下鉄では列車到着までの時間が電光掲示板で表示され気が利いている。
ベルリン市内の交通はBerliner Verkehrsbetriebe (BVG、ベルリン交通公社)というベルリン市100%出資機関によってバス、U-Bahn(地下鉄)、S-Bahn(近郊鉄道)、Tram(市電)などが統一的に運用されている。 そのため市内の運賃体系には交通手段の区別がない。市の中心から外縁に向けて同心円を描くように、ABC3つのゾーンが設けられていて、Aゾーン内の移動の場合、ABゾーン内の移動の場合、ABCゾーン内の移動の場合のそれぞれに応じ、料金が設定されている。
たとえばAゾーン内の切符を購入すれば、この域内の移動に関しては、どの駅(またはバス停)で降りても、途中どの交通手段を使用しても、料金は変わらないという仕組みである。通常の観光なら大抵はAゾーン切符で事足りる。
日本人にとって驚きなのは駅に改札が存在しないことである。各人が駅やバス内に設置されている券売機(左)で購入した切符を、同じく駅やバス内に設置されている自動刻印機(Entwerter、右下)に自発的に差し込むことで時間が刻印され、その時間から数えて有効期間内(普通の切符は2時間。一日乗車券などもある。)は自由に電車
に乗降できるという仕組みである。このシステムはベルリンだけでなく全ドイツ共通であるらしい。
乗客の統制は入口出口で一律に行うのではなく、主に車掌による乗車券確認の強化と摘発時の罰金高額化を通じて行うという発想のようで、ゾーン外切符での乗車、切符の刻印忘れは即不正乗車とみなされるらしく、このあたりの措置は厳格である。
とはいえ、市内でそれほど頻繁に車掌が回ってくるわけではない(私は一度も遭遇していない)。実際、知人が無賃乗車をするのを見聞きすることもしばしばである。ドイツでは無賃乗車のことをSchwarzfahren(闇乗車)といい、BVGも含め、わざわざ禁止を呼び掛ける広告を打つ会社も多いようだ。実際にSchwarzfahrenが横行している証左だろう。
(左はMünchner VerkehrsGesellschaft(MVG、ミュンヘン交通公社)のシリーズ広告の一つ。「闇乗車?結構です!」とのタイトルが見える。)
個人的には日本の自動改札機システムの方が統制面でもコスト面でも合理的に思えるのだが、ドイツでこのシステムがとられていることには意外と大きな文化的、あるいは社会経済的背景があるのかもしれない。もう少し掘り下げて調べる価値があるのではと思っている。
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